四畳間

幼女の備忘録と感想文

研究室共有スペースの整備

 社会人を何年かやって,博士号を取るために大学に戻って一年が経った. 研究以外にテーマを持って取り組んだことに研究室の共有スペースの整備というのがあって, それについて書こうと思う.

 

研究室の共有スペースとは

 自分がいる研究室は,教授の部屋,准教授・ポスドクの部屋,博士課程以下の学生の部屋に分かれている. そして,学生部屋の一角に流し台があり,そこを中心に冷蔵庫,ソファー,ミーティング机,ホワイトボードがあって,そこが共有スペースだ.

 

整備することになったきっかけ

 一つ目は自分の都合.社会人帰りということもあって,実験室にいるか用事で構外にいるとき以外は基本的に朝から夜まで居室にいる.だから,自分が長い時間を過ごす空間を少しでも快適にしたい.
 二つ目は他の学生へのメリット.現状の共有スペースも割と学生の溜まり場になっているので,ちゃんと整備すればもっと溜まり場になって,何か面白いことが始まるんじゃないかと思った.

 

やった内容とそれによって変化したこと

  1. 流し台の掃除.

     流し台を掃除して,洗ったあとの食器が積み上がっていた乾燥棚を撤去して代わりにマグカップが数個置けるくらいの小さい乾燥棚にした.乾燥棚に放置できないからみんな食器を片付けるようになったし,綺麗になったという理由で今まで流しを使わなかった学生が自前のカップを用意して洗うようになったりした.

  2. コーヒーメーカーの導入
     コーヒー好きが何人かいたので,機械やら豆やら共同出資してコーヒーメーカーを導入した. フリーライドはOKで,たくさん飲みたいなら豆を買ったり機械を掃除してねというルールで運用していきたい.

  3. ドリンク用募金箱の設置
     どうしても飲みたいときもあるだろうということで,募金箱を設置した. 先生やOBの方が思ったより入れてくれて,月5000円分くらい,タイミング関係なく自由に飲んでいいお酒やジュースが常備できるようになった.趣旨を理解した上(=リターンを求めていない)での資金から買っているから自由に飲んでいいんだけど,思ったよりもお金を入れて飲み物を取っていく学生が多い.

  4. ホワイトボードの発掘
     荷物に埋まっていてほとんど使えてなかったホワイトボードをちゃんと使える場所に移した. 色々と書かれるようになったので今後の経過を様子見.

 

最後に

 最近は,夕方誰かがおもむろに飲み始めたのをきっかけに数人が集まって一缶飲みきるまでいろいろ議論するといったことが起こるようになった.研究成果への効果はまだ未知数だけど,少なくともミーティング以外で議論するという文化はできそうな気がする.
 課題も残っている.今回の取り組みは,絞ったり褒めたりして瞬間的に120%のパフォーマンス引き出すというものではなくて,今もっている能力を発揮しやすいように環境を整えることを目指すというもの.個人を必ずしも成長させるものではないので,その辺りはこれからみんなで取り組んでいきたい.